病院の照度基準については、部屋と廊下の照度のバランスを図り、照度ムラが生じないよう配慮することが求められます。
病室内の照明では、近年、患者さんの快適さを考慮し間接照明方式が採用される場合が多いようです。照明器具の選択としては、従来型の白色蛍光ランプではなく、三波長形蛍光ランプが設置される傾向が高まっています。病室内では、全般照明には間接照明を使用し、治療や診断用のタスク照明と用途を分けることが望ましいでしょう。
また、病院の快適照明を追求するには、間接照明や壁面照明への配慮も必要になります。
※クリックすると拡大されます。
病院内の各施設の照度を比較してみましょう。
洗面所、トイレ、更衣室、麻酔室、霊安室などに求められる照度は、75~150ルクス程度と比較的低いようです。
待合室、外来の廊下、面会室などは、150~300ルクスの照度が求められています。
診察室、救急治療室、分娩室などは、比較的高い照度(300~750ルクス)が求められ、特に手術室は、750~1500ルクスの照度が必要とされています。
病院施設内で最も高い照度基準を満たなければならないのは、視機能検査室で、5000~10000ルクスの照度を確保する必要があります。