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JIS照度基準-事務所編

照度とは測光量の中の一つの値であり、照明が照らす面の単位面積に入射する光束を測定したもので、ルクス(lx)という単位で表されます。

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事務所(オフィス)の照度は、精密な作業場合は300ルクス以上、普通の作業の場合は150ルクス以上、粗い作業の場合は70ルクス以上に設定するよう定められています。

また、採光照明の方法では、次の2点を満たすことが望ましいとされています。
●局所照明と全般照明を併用し、明暗の対照を少なくすること(望ましくは、局所照明と全般照明との比率は1:10程度以上)
●まぶしさを失くすこと(視線と、光源と眼を結ぶ線とがなす角度を30度以上に設定)

尚、照明設備の定期点検は、6ヵ月以内に1回実施することになっています。

JIS照度基準-住宅編

住宅の照度基準では、年齢が高くなるにつれて、対象物を見る際に高い照度が必要となるという点に注意が必要でしょう。
特に、高齢者がいらっしゃるご家庭では、細かい作業を行う際の手元照明などにも十分な照度が求められます。もちろん、照明が明るすぎても疲れ目を誘発することになりますから、照度計によって適切な明るさを把握することをお勧めします。

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時と場合に応じて最適の照度を選ぶことも大切です。

ご家族で団欒のひと時を過ごす場合なら、居間の照度は150~300ルクス程度あれば十分ですが、じっくりと読書したりする場合は、300~750ルクス位の照度が求められます。
手芸や裁縫のように目を凝らして行う作業は、1000ルクス以上の照度条件を満たした照明のもとで行うのが理想と言えるでしょう。

お子さんの目の健康に配慮することもきわめて重要です。
薄暗い状態で遊びにふけることを避けさせ、子供部屋では、150~300ルクス程度の照度を常に確保してあげる必要があります。
また、読書や勉強の際には、500~1000ルクスの照度条件を満たすよう留意してあげてください。

JIS照度基準-工場編

工場の照度基準においては、JIS Z9110およびこれに準ずる照度規格に基づいて、照明設備の管理標準を設定することが求められています。エネルギーの効率的利用を目指し、調光による減光または消灯を励行するとともに、不要または過剰と思われる照明設備の設置を控える必要もあります。

また、省エネルギー型照明設備、たとえば点灯回路に電子回路式安定器(インバーター)を採用した蛍光ランプ(Hf蛍光ランプ)などを導入するのが望ましいとされています。

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場所別の照度を比較してみましょう。

廊下、通路、出入り口、階段、洗面所、トイレなどは、75~150ルクス程度の照度が確保されていれば十分です。
しかし、設計室や製図室などのように、細かい視作業が求められる空間では、750ルクスから1500ルクスの高い照度の確保が求められています。
また、精密機械や電子部品の製造工程部門のように、極度に微細な視作業を必要とする場合は、1500ルクスを超える高い照度を確保しなければなりません。

JIS照度基準-病院編

病院の照度基準については、部屋と廊下の照度のバランスを図り、照度ムラが生じないよう配慮することが求められます。
病室内の照明では、近年、患者さんの快適さを考慮し間接照明方式が採用される場合が多いようです。照明器具の選択としては、従来型の白色蛍光ランプではなく、三波長形蛍光ランプが設置される傾向が高まっています。病室内では、全般照明には間接照明を使用し、治療や診断用のタスク照明と用途を分けることが望ましいでしょう。
また、病院の快適照明を追求するには、間接照明や壁面照明への配慮も必要になります。

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病院内の各施設の照度を比較してみましょう。

洗面所、トイレ、更衣室、麻酔室、霊安室などに求められる照度は、75~150ルクス程度と比較的低いようです。
待合室、外来の廊下、面会室などは、150~300ルクスの照度が求められています。
診察室、救急治療室、分娩室などは、比較的高い照度(300~750ルクス)が求められ、特に手術室は、750~1500ルクスの照度が必要とされています。
病院施設内で最も高い照度基準を満たなければならないのは、視機能検査室で、5000~10000ルクスの照度を確保する必要があります。
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